川崎市市民ミュージアムは、神奈川県川崎市中原区の等々力緑地内にあります。美術館と博物館の機能を併せ持つ全国的にも珍しい施設です。このミュージアムのテーマは「都市と人間」。このテーマに沿っていわゆる「芸術作品」だけではなく、写真や漫画、ポスター、映画など大衆文化にもスポットをあてています。川崎の歴史資料の常設展示やさまざまな企画展、ワークショップなど見どころ満載。子どもからお年寄りまで、幅広い年代の方々に親しまれる施設です。

川崎市市民ミュージアムには映画などが楽しめる「映像ホール」が完備されています。映像ホールは2016年にリニューアルされ、4K対応のデジタルシネマプロジェクター、シネマサーバー、7.1chサラウンドシステムなど最新設備を導入。スクリーンも新たに張り替え、従来のフィルム作品もより美しく楽しめるようになりました。上映作品は、マニアが喜ぶ古い作品からファミリーで楽しめる作品まで幅広く取り揃えています。ここでしか味わえない迫力のある映像体験を、ぜひ楽しんでみてくださいね。

2階にある博物館展示室の常設展示では、川崎の歴史をたどることができる貴重な展示品が多数並んでいます。展示室は6つのゾーンに分かれており、「民俗」では昔の農村地域の生活の様子、「原始」では旧石器時代から弥生時代までの出土品、「古代」では古墳時代から平安時代までの出土品や歴史がわかる資料、「中世・近世1」ではその当時川崎にあった荘園に関する資料、「近世2」では江戸時代の川崎での暮らしがわかる資料、「近代・現代」では、現在までの発展の道のりなどを主に紹介しています。お子さまの自由研究や学習などにも役立ちそうですね。

川崎市民ミュージアムには、日本で初めて「漫画部門」を設立。日本の漫画史をたどれる貴重な資料が約8万点も所蔵されています。それだけではなく、たくさんの書籍や映像を収蔵した「ミュージアムライブラリー」内には「マンガライブラリー」を設置。新しい作品から古い作品まで幅広いラインナップが並びます。これらのマンガは自由に閲覧可能。マンガライブラリーはじゅうたんが敷き詰められており、リラックスしながら漫画を楽しむことができます。漫画好きにはたまらない空間ですね。

川崎市市民ミュージアムは、企画展の内容が充実していることでも有名です。芸術にあまり興味のない方やお子さまにも気軽に足を運んでもらえるよう、硬軟織り交ぜた幅広いラインナップの企画展を開催しています。これまで開催した企画展には、親子で楽しめそうな「からくりトリックの世界」、音楽ファンが喜ぶ「SHISHAMO展」、漫画ファン必見の「ゴルゴ13展」などがあります。きっとあなた好みの企画展が開催されるはずです。ぜひこまめにホームページをチェックして、お好みの企画展に足を運んでみてくださいね。

川崎市市民ミュージアムのミュージアムショップ「かわさきart十貨店」には、アート関連品だけではなく、川崎市の特産品も購入できます。企画展に関連するアイテムもこちらのショップで購入できますよ。このショップで人気を集める商品の一つが、川崎市の障がい者施設「くりの丘」で作られているアイテム。鮮やかな色使いがパッと目をひく手作り品の数々は、どれもあたたかく大切に使いたくなるものばかり。アート作品を楽しんだ後には、ぜひこちらのショップにも足を運んでみてくださいね。

川崎市市民ミュージアムは、子どもからお年寄りまで気軽に芸術を楽しめる、魅力たっぷりな施設ですね。「芸術なんて敷居が高い」と感じている方にこそおすすめです。お散歩がてら、ふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。