ニースを代表する老舗ホテルといえば、Le Negresco

南仏の人気都市ニースを代表するホテルといえばネグレスコ。ニースのビーチ沿いの目抜き通りのプロムナード・デ・ザングレでもひと際目を引き、絵になるランドマーク的存在。ニースに来たら、ぜひ訪れてみたい場所です。

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このまとめ記事の目次

世界の著名人・有名人が宿泊したネグレスコ

ネグレスコに宿泊したセレブリティは数知れません。

マダム・オジエーは2019年1月に他界。彼女はそれまでホテルの最上階のプライベート・アパルトマンに犬とともに暮らし、著名人や名だたる芸術家と交流を持ちました。

歴史に寄り添い、愛されてきたネグレスコ

ホテル・ネグレスコの歴史は、100年以上前、ルーマニア出身のアンリ・ネグレスコ氏とともに始まります。パリでキャリアを築き、ニースのカジノのマネジャーになった彼は、ホテル経営に乗り出しました。順風満帆でしたが、第二次大戦とともに富裕層の顧客が離れ、ネグレスコ氏は最後は破産してパリで息を引き取りました。

その後、1957年、肉屋から不動産デベロッパーに転身したブリッタニーのジャン・バプティスト・メナージュ氏が、娘ジャンヌのニースの弁護士ポール・オジエー氏との結婚をきっかけに、この地に移り住みました。ジャンヌの母は足が不自由で車椅子の生活を強いられていましたが、ネグレスコだけがニースで唯一、車椅子が入るエレベーターがある建物だったことから興味を持ち父娘はここを買い取りました。その後8年かけて改修し、ホテルとしてリニューアル・オープンしたのです。

秀逸なアート・ホテルとして

ネグレスコは、マダム・オジエーが生涯かけて収集したフランスのアート6,000点が散りばめられた秀逸なアート・ホテルとなっています。

写真はホテルのレセプションの向かい側のファンクション・ルームの1つ。17〜18世紀に活躍したフランスの画家、イアサント・リゴーが描いたルイ14世の肖像画の1枚が飾られています。これと同じ絵は、他にパリのルーブル美術館とベルサイユ宮殿にしかありません。

数々の映画のロケーションとして

こちらはホテルの中央にあるロイヤル・ラウンジ。2019年5月にリニューアルオープンするブラッセリー「ラ・ロトンド」の改装工事中、ここに期間限定レストランの「LE 37 POP」がオープン。エグゼクティブ・シェフのヴィルジニー・バスロによるニース風創作料理が楽しめます。

これまでに30本以上の映画やドラマがネグレスコで撮影されています。

バカラのシャンデリアが輝くホール

ロイヤル・ラウンジのステンドグラスは、エッフェル塔を設計したギュスターヴ・エッフェルが自らデザインしたもの。

シャンデリアは最後のロシア皇帝ニコラス2世が注文したバカラ製で、1万6,000ピース以上のクリスタルを使用。このシャンデリアは、ネグレスコと旧ロシア帝国の宮殿クレムリンの2カ所にしかありません。

左下はニキ・ド・サンファルの『ナナ』。

客室へ続く廊下で一流のアートに圧倒される

客室に続く廊下にはマダム・オジエーと親交のあったジャン・コクトーやルネ・グリュオの絵画や調度品が並び、イヴラルによるカーペットが敷き詰められています。

マダム・オジエーには後継者がなく、ネグレスコは動物愛護や子どもたちの福祉に関する慈善事業も手がけるマダムの財団によって管理・運営されています。

どれひとつとして同じ客室はない

ネグレスコでは客室インテリアを通して、フランスの5世紀に渡る生活様式を体験できます。マダム・オジエーは、お客様がまるで自分の家にいるように寛いでほしいという思いでデザインしてきました。客室は全てテーマ別に異なり、どれ1つとして同じ部屋はありません。

ネグレスコは環境保護対策に取り組むエコホテルでもあります。液体石鹸ボトルはラリック社のソープディスペンサー。ペットボトルのミネラルウォーターの消費を減らすため、各室には自家製の純水が用意されています。

客室の8割は海が目の前に見えるシービュー

ネグレスコの客室数はスイートルームも含めて131室。客室の8割以上は海が目の前に見えるシービューです。写真はスーペリア・ダブルルーム。料金は350ユーロから(掲載されている情報は2019年3月時点のものです。必ず事前にご確認下さい)。

ネグレスコは、手工業の技能と優れた産業を有する企業に対してフランス政府から付与されるタイトルの「無形文化財企業」も保持しています。

ペットも一緒に泊まれます

写真はアール・デコがテーマのシービューのダブルルーム。

ネグレスコはペット・フレンドリーのホテル。犬や猫、それ以外のエキゾチックな動物ともお泊まり可能です。

客室からのワクワクする眺め いいことありそう!

ジョギングやサイクリングする人も往来するプロムナード。活気があって楽しい。

ガーデンビューのお部屋もオススメ

こちらはホテル隣のマセナ美術館に面したガーデン・ビューのリヴォリ・ルーム。シービューとはまた違い、とても静かで落ち着きます。月と太陽をモチーフにしたベッドのヘッドボードが印象的。

バスルームはシックに

ダブルルームのバスルームの壁紙は、ほぼこのストライプ柄で統一されています。洗面台の大理石はポーランド製。

ゴールドとパープルのスイート

最上階にあるネグレスコでも最も広い(100平方メートル)のスイートルーム。

妙に落ち着けるバー

ホテル内のバー・デュ・ネグレスコ。ランチや軽食もいただけます。観光の合間にひと息つく場所として、或いはビジネス・ミーティングにも使えそう。

ミシュラン2つ星をキープする女性シェフ

ミシュラン2つ星のレストランはニースで2軒だけで、そのうちの1つがネグレスコ内の「ル・シャントクレール」です。

2018年、このレストランおよびホテルのエグゼクティブ・シェフとなったヴィルジニー・バスロは、2017年、国家最優秀職人賞(Meilleur Ouvrier de France)を受賞した2人目(そう、他は全て男性です)の女性。

ヴィルジニーのモットーは、お客様に幸せなひとときを味わってもらうこと。彼女の食のコンセプトは、シンプルでクラシックだけど革新的。そして素材を存分に堪能してもらうこと。

ヴィルジニーは、食の豊かな南仏の農家や生産業者から直接仕入れるだけでなく、業者をキッチンに招き、食材がどのように調理されるかを見てもらい、コラボレーションにつなげることもあるそうです。有名シェフというとマッチョな男性のイメージが強いなか、ヴィルジニーはいつもほがらかで笑顔を絶やさないそうです。

空と溶け合う海

ニースのある「コート・ダジュール」とは紺碧海岸の意味。海と空が同じ色になり、境界線がなくなって溶け合っていく。これがほぼ毎日のように見られるのも、1年のうち300日晴れているといわれるニースならでは。

ライトアップされると、より一層、ロマンチック

ニースのビーチもどこまでもロマンチック

客室の窓から見える風景。ここにいるだけで幸せ。

ホテル・ネグレスコは、重要文化財であり、フランスの歴史的遺産の宝庫であり、美しいアートホテル。そして、こんな景色が見られるお部屋にいる幸福感を、どこよりも感じさせてくれる特別な場所であることに違いありません。

詳細情報

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Hotel Negresco

37 Promenade Des Anglais Nice

3.17 01

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