最初のおすすめスポットは「南総里見八犬伝」の資料展示もある「館山城（八犬伝博物館）」です。館山城は、里見氏最後の居城です。とても美しいお城で、敷地内の博物館には、八犬伝を始め、民俗史や里見氏の歴史についての展示もあり勉強になります。

また城が位置する城山公園は、桜の季節になるととても美しく、県内でも有数のお花見スポットとなっています。また館山城は山の上にあるので、眺めは最高です。デートにもおすすめできるスポットです。

続いてのスポットは、里見氏の3代目義通が建てた居城「稲村城跡」です。里見氏の内紛である「天文の内訌」によって、4代名義豊（よしとよ）が5代目義堯（よしたか）に滅ぼされた、歴史的出来事の舞台となった場所です。

城の東側と南側の二辺にはそれぞれ高さ約3mの土塁があり、一方で北側と西側には丘陵を活かした掻き落とし障壁があります。防御も手堅く、また主郭の規模も房総半島の城の中で随一なんです。里見氏の歴史に思いをはせながら巡ってみてください。

里見氏ゆかりのお城として有名な「岡本城」もぜひ巡りたいスポットです。8代目義頼がきたる北条氏との海戦に備え築城しました。館山湾を望む丘陵地に作られ、現在は里見公園として整備されています。とても眺めが良く城の痕跡も多くみられます。

3月末ごろから桜が咲き始め、その美しさから桜の名所としても有名です。城の東側には、深さがはかり知れないと言われる「桝ヶ池」、西側からは絶景の富浦湾を望めるポイントもあります。市民の憩いの場となっている岡本城跡、欠かせないスポットです。

「伏姫籠穴（ふせひめろうけつ」も里見氏ゆかりの地と言われています。里見八犬伝に登場する伏姫と八房が籠っていた場所という伝説があるんです。これが実際にモデルがいてだれかこもったのか、多くの謎に包まれた幻想的な雰囲気のあるところです。

宗教的な雰囲気が強く、巡りながらパワーを受け取れそうな「伏姫籠穴」。その奥の内部には八剣士が持っていたという言われている八個（仁義礼智忠信考悌）の玉があります。八犬伝のファンの方は絶対に訪れたいスポットです。

最後にご紹介するスポット「滝田城址」は八犬伝の冒頭の場所のモデルとなった場所です。物語のモデルの里見義実が築城したといわれる「滝田城跡」です。遊歩道や展望台が整備されてるので、歴史を感じながらハイキングにおすすめです。

城址近くには、八犬伝の伏姫が八房に乗って天を翔るシーンを現わした像があり、写真スポットとなっています。また像の奥に立つ朱色の望楼から三芳野（みよしの）を一度に望むこともでき、絶景ポイントとしてもおすすめですよ。

南総里見八犬伝を訪ねる千葉おすすめスポット5選をお届けしました。八犬伝は江戸時代に書かれた物語ですが、ところどころ事実に基づいているのでその地を訪ねると現代では幻想的な感じがしおもしろい旅になるのではないでしょうか？　ぜひおすすめスポットにお出かけくださいね。（※掲載されている情報は記事更新時点のものです。）