巨匠・宮崎駿によって作られた、誰もが知るスタジオジブリの名作『天空の城ラピュタ』。映画の中に広がる、その壮大な世界は、誰もが憧れながらも、現実には存在するわけないと諦めてしまっている、あくまで"二次元"の世界。

でも、実在するとしたらその目で見てみたくはありませんか？なんと、東シナ海に浮かぶ中国のとある島に、そんなファンタジーな世界が実在したんです！

長江河口の東南、杭州湾東沖に位置し、400以上の島々からなる『ジョウ泗列島』。その中に存在するとある廃村に、まるでラピュタの世界に飛び込んだような、幻想的な風景が広がっていたのです。

廃墟は完全につる草に覆われ、見渡す限り緑に埋め尽くされた村。

かつて漁村として栄えていたこの村ですが、現在では、漁業の衰退により放棄され、地図からも抹消された未開の廃村になっています。そんなミステリアスな背景も冒険心をくすぐられてしまいますね。

話題になる最近まで、数十年も人の立ち入りがなかったことから、村はすっかり緑に侵食され、その姿は息を呑むほど美しいものに。

かつて村だった名残の生活感が、まだどこかに誰か暮らしていそうな雰囲気を感じさせ、それもまた、訪れる者を別世界に迷い込んできてしまったような不思議な気持ちにさせます。

いかがでしたか？現在、ジョウ泗列島は「中華人民共和国国家級風景名勝区」に指定され、更に、釣りスポットとしても有名である為、シーズンとなる冬には、毎年10万人もの釣り客が押し寄せるほど人気のスポットになっています。廃村は今、観光地として大変な賑わいを見せ、再び命を吹き返したのです。

しかし、この地域は亜熱帯であることから、自然の浸食のスピードはとても速く、この村が自然に飲まれ消えゆく時もそう遠くはないと予想されています。

自然に飲まれ消えてしまう前に、是非一度その目で奇跡の景色をご覧ください！

【スポット詳細】
住所：中華人民共和国浙江省舟山市嵊泗県
アクセス：杭州湾から東シナ海を舟山群島方面に行く