美しい花や草木を探す旅はいかが?
長く寒い冬が過ぎて、いよいよ暖かなシーズンの到来。梅や菜の花、桃や桜の花がほころぶ花の季節は、女の子の大好物ですよね! 花が散れば緑が萌えて、その先には紅葉の季節も控えています。
今回は、そんな季節の豊かさを感じられる美しい花や草木に出会える絶景スポットを、中国の江蘇省から厳選してご紹介します。
①湖畔に桃の花が咲き乱れる「蠡園(れいえん)」(無錫市)
まずご紹介するのは、中国5大湖の一つ「太湖」の入り江「蠡湖(れいこ)」のほとりに広がる「蠡園(れいえん)」。江蘇省・無錫を代表する江南庭園で、どの季節に訪れても山水画のような景色を楽しめますが、特に見事なのが、桃の花が春の訪れを告げる3月から4月。揺れる柳と桃のおりなす風景が美しく、いつまでも水辺にたたずんでいたくなります。
見てください、この素敵さを! ちなみに蠡園の名は、紀元前6世紀の春秋時代にこの地で晩年を過ごした越王家臣「范蠡」にちなんでつけられたもの。范蠡は、中国4大美人の1人と歌われた西施を、呉の王様・夫差に貢ぎ物として送り届けた人物。西施の美貌に溺れた夫差は国を滅ぼしてしまい、范蠡は西施を連れてこの地に戻り、晩年を舟遊びなどして暮らしたと言われています。
②中国最大規模の桜「黿頭渚(げんとうしょ)公園」(無錫市)
中でも4月に見頃を迎える桜の美しさは圧巻。水面に散る花びらと、映し出されるピンク色の花木が夢のような情景を生み出します。約65万平方メートルという、中国でも最大規模のサクラの植樹面積を誇り、「日中桜友誼林」ともなっている黿頭渚公園で、湖畔に沿った散策路を歩き、無錫随一と称えられる風景を堪能しましょう。
③6平方キロに及ぶ広大な菜の花畑「千島菜の花景勝地」(泰州市)
続けてご紹介するこちらは、絶景写真集などで見たことがある方も多いかも。江蘇省・泰州の東側・興化に所在する約6平方キロメートルにもおよぶ広大な菜の花畑「千島菜の花景勝地」です。交差する川に浮かぶ“千の島”、通称・千島の畑に一斉に菜の花が咲き、一面が金色に輝く素晴らしい光景を作り出します。
興化の地は河川や沼が多く、畑作に向く土地が充分になかったことから、約750年も前の人々が、水の中から土を掘り、それを積むことで豊かな農作文化を作り出しました。点々と島のように浮かぶ土地は、その名残り。
一面の菜の花を楽しめるのは、日本より少し遅めの4月上旬から下旬頃。見頃の時期には「千島菜の花旅行祭り」も催行されます。迷路のような水路を船でめぐり、一面、黄金色のフォトジェニックな光景を満喫しちゃいましょう。