世界遺産・マカオ歴史地区「聖オーガスチン教会」の見どころ

中華人民共和国マカオ特別行政区の歴史地区(The Historic Centre of Macao)は、聖オーガスチン教会(Igreja de Santo Agostinho)は世界文化遺産にも登録されている人気の歴史スポットです。かつてポルトガルの植民地だった時代の面影を残す建物が点在する中で、ひときわ目を惹くクリーム色の外観が特徴的な聖オーガスチン教会は、スペインから入植してきた聖オーガスティン派の修道士たちの手により1591年に創建されました。年に一度のお祭り「パッソス聖体行列」が有名です。

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このまとめ記事の目次

聖オーガスチン教会とは

聖オーガスチン教会(Igreja de Santo Agostinho)は、カジノやリゾートなどで世界的観光地として有名なマカオ(中華人民共和国マカオ特別行政区)にあるマカオ歴史地区に位置する教会堂で、1586年にスペインから来た聖オーガスティン派の修道士たちによって、1591年に創建されました。
クリーム色の外壁がかわいい現在の聖オーガスチン教会は、1874年(明治7年)に再建された建物で、2016年には天井が崩落したため改修工事が行われました。かつて資金難で屋根の修繕ができなかった時代、司祭たちはヤシの葉を使って大雨をしのいだといわれ、それを見た地元中国人は、風になびくヤシの葉をドラゴンの髭に見立てて「龍の髭寺院(Long Song Miu)」と呼んだのだそうです。

マカオ歴史地区

2005年(平成15年)に世界文化遺産にも登録された「マカオ歴史地区(The Historic Centre of Macao)」は、かつてポルトガルの植民地だった頃の面影を残す20点以上の歴史的建築物や旧城壁、聖オーガスチン教会をはじめとするたくさんの教会や劇場、広場などが集中するエリアです。
マカオ歴史地区にあるリラウ広場(Largo do Lilau)は、周囲を南欧風の建物が取り囲む落ち着いた雰囲気の公園です。一帯はマカオの貴重な水源地となっており、ポルトガル入植者が最初期に居住を始めたという歴史のあるエリアで、この地の水を飲んだものは、必ずマカオに戻ってくるとの言い伝えが残っているのだとか。聖オーガスチン教会からも徒歩数分と散策途中の休憩に最適なスポットです。

パッソス聖体行列

マカオ独自のキリスト教行事である「キリスト受難行列(Procession of Our Lord of Passos)」は、ゴルゴダへの道を十字架を担いで歩くイエス・キリスト像をお神輿のように担いで巡行するお祭りです。キリスト像は聖オーガスチン教会を出発して大堂(カテドラル)まで行き、そこにひと晩安置されたのちふたたび聖オーガスチン教会に戻ってきます。
復活祭の46日前の水曜日から復活祭の前日にあたる“四旬節”の最初の日曜日に毎年行われるこのイベントは、伝統的に聖オーガスチン教会が主催しているもので、沿道に大勢の信者や観光客が集まるマカオで最も有名なキリスト教の行事だということです。“40日間”を意味する四旬節は、バプテスマを受けたイエス・キリストが荒れ野で40日間の断食して、サタンの誘惑に打ち勝ったとされる伝承に由来します。

崗頂劇院(ドン・ペドロ5世劇場)

通りをひとつ挟んで聖オーガスチン教会の向かいに建つのは、ミントグリーンの外観がまるでお菓子のようにかわいい「ドン・ペドロ5世劇場(D. Pedro V. Theatre)」です。マカオのポルトガル系住民によって1860年に建設されたもので、アジア初の西洋式の劇場だそうです。ドン・ペドロの名は、ポルトガルのインフラ整備や公衆衛生の改善に熱心だったと伝えられる19世紀のポルトガル国王ペドロ5世に由来します。
もともと上流階級の男性が遊ぶヨーロッパ式ゲーム場として建設されたドン・ペドロ5世劇場は、その後に席数300を数えるオペラ劇場として使用されるようになり、「マカオ劇場」とも呼ばれました。すっきりとしたイオニア式円柱とペディメントをもつルネサンス様式のファサードは、土地の名士セルカル男爵によってデザインされたものです。

いかがでしたか?

マカオ歴史地区にある聖オーガスチン教会をご紹介しました。外観も内装も、白とクリーム色を基調としたやさしい雰囲気が印象的な教会です。ちなみに、キリスト受難行列(パッソス聖体行列)は、このご聖体を余所の教会へ遷したら、自分で聖オーガスチン教会に戻ってきてしまったというエピソードに基づいているそうです。

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