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ペータース教会とは
ドイツ・バイエルン州最大の観光都市ミュンヘンに建つ「ペータース教会（Peterskirche）」は、ミュンヘン観光の定番であるマリエン広場（Marienplatz）の景観を彩るランドマークのひとつです。広場へと続くリンダーマルクト（Rindermarkt）小路に面したミュンヘン最古の教会として人気を集めているスポットです。
ミュンヘンの中心部に位置するマリエン広場の歴史は古く、日本の平安時代末期にあたる中世1158年から市域の主要な広場として賑わっています。広場を挟んでペータース教会の向かいに位置する新市庁舎（Neues Rathaus）は大がかりな仕掛け時計で有名ですが、1908年（明治41年）以来続いているカラクリ人形のショーでは、マリエン広場で繰り広げられた決闘の様子も再現されています。
ミュンヘン最古のバジリカ教会
地元市民からは“オールド・ピーター（Alter Peter）”の愛称で親しまれているペータース教会は、すでに13世紀からこの地にあったロマネスク様式のバジリカ教会がその前身であるといわれています。1278年になると壮大なゴシック様式で建て替えられ、2本の尖塔をもつ教会となりました。大規模火災や戦災で何度も改修されたのち、17世紀になって高さ92メートルの塔が建てられました。
18世紀に後期バロック様式で再築されたペータース教会は、第二次世界大戦末期の1945年（昭和20年）にベルリンが空襲を受けた際、2発の爆撃が命中して壊滅的な被害を被りました。財政難もあって再建は不可能かと思われましたが、世界中からの支援を受けて1946年に再建工事が始まりました。
360度のパノラマビュー
1954年（昭和29年）に再建された現在のペータース教会には、ゴシック、ルネッサンス、バロックの3つの建築様式が混在しています。294段の階段を登れば、ミュンヘンの市街地を一望する絶景が楽しめます。ミュンヘンには展望台になっている塔が数多く存在しますが、限られた時間の中で全ての展望台を訪れるのには無理がありますよね。
どの塔に登るかと迷ったときは、広場に沿って100メートルにも及ぶファサードをもつ新市庁舎の全貌が見渡せるペータース教会がイチオシです。後期ゴシック建築のフラウエン教会（Frauenkirche）や、テアティーナ教会（Theatiner Kirche）など、ミュンヘンの街を代表する歴史的ランドマークを一枚の写真に収めることができるのも大きなポイント。足元に見える金色の聖母子像（Mariensäule）は、1638年に建てられたバイエルンの守護神です。
祭壇と天井のフラスコ画は必見
ペータース教会の内部は、白い壁に描かれた美しいフレスコ画や主祭壇が見どころです。1730年から1734年にかけて建設されたバロック様式の主祭壇は、ドイツの建築家ヨハン・ゲオルク・グレイフ（Johann Georg Greiff）、ドイツの宮廷画家ニコラウス・ゴットフリード・スタバー（Nikolaus Gottfried Stuber）、後期バロック様式の彫刻家エジッド・クイリン・アサム（Egid Quirin Asam）が手がけました。
目が合うとギョッとしてしまいそうな「マンディシャ（Munditia）」は、17世紀に贈られた聖遺物（聖人の亡骸）で、古代から中世のキリスト教信仰を今に伝えるものです。かつてローマ帝国でキリスト教徒が迫害された時代、殉教者や正しい信仰を貫いた者の遺体は信仰の対象でした。“マンディシャ”もローマの地下墓地から運ばれてきたもので、独身女性の守護聖人として崇拝されているそうです。
いかがでしたか
ペータース教会をご紹介しました。展望台の入場料は2ユーロで、お天気の日には遠くアルプスまで見渡せるそうです。外壁に残されている古い碑文もぜひお見逃しなく。ミュンヘン観光の際は参考になさってください。
基本情報
所在地：Rindermarkt 1, 80331 Muenchen
TEL：+49 89 210237760
アクセス：Marienplatz (St. Peter)バス停下車
TEL：+49 89 210237760
アクセス：Marienplatz (St. Peter)バス停下車