ブラジルの木からハーブ園まで「リオデジャネイロ植物園」の見どころ

南米ブラジルの港湾都市・リオデジャネイロの南部にあるリオデジャネイロ植物園(Jardim Botânico do Rio de Janeiro)は、当時貴重だったスパイスの栽培地として1808年にポルトガル王・ジョアン6世が設立したものです。東京ドームにして11個分という54ヘクタール(54万平方メートル)の敷地の半分はブラジルの大西洋岸に分布する森林生物圏で、絶滅危惧種を含む6,500種の樹木や灌木、ハーブなどが栽培されています。美しいヤシ並木やコルコバードの丘を望む景観も魅力の、リオデジャネイロ植物園をご紹介します。

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このまとめ記事の目次

リオデジャネイロ植物園とは?

リオデジャネイロ植物園(Jardim Botânico do Rio de Janeiro)は、南米ブラジルの港湾都市・リオデジャネイロの南部にある植物園です。54ヘクタール(54万平方メートル)の敷地内では、ブラジルに原生する植物をはじめ、世界中から集められた6,500種の珍しい草木を見ることができます。
リオデジャネイロ植物園は、ナポレオン・ボナパルトの圧力によってブラジルに逃避したポルトガル王・ジョアン6世が、リオデジャネイロに宮廷を置いた1808年に設立されたものです。

当初は西インド諸島などから取り寄せたハーブの栽培を目的に建設され、マカオの茶が栽培されたこともあります。1822年(江戸文政5年)のブラジル帝国成立を機に一般にも公開されるようになりました。

絶滅危惧種と生態系

リオデジャネイロ植物園には数多くの温室や歴史的なモニュメントがありますが、人工的な植物園としては全体の約40パーセントに留められ、残りは自然林です。造営初期に栽培された植物は、モーリシャス北部に所在する「サーシーウィーサガーラングーラム植物園(通称パンプルムース植物園)」から運ばれたものでした。
リオデジャネイロ植物園の残り60パーセントは、ブラジルの大西洋岸に分布する森林生物圏「マタ・アトランティカ(Mata Atlantica)」によって占められ、ブラジルの国定歴史芸術遺産として保護されています。

また1992年(平成4年)にはユネスコの生物圏保護区(ユネスコ・エコパーク)にも指定されました。園内では絶滅危惧種を含むブラジル原産の植物をはじめ、豊かな生態系を観察することができます。

バルボーザ・ロドリゲス並木道とブラジルの木

リオデジャネイロ植物園のアイコンとしても親しまれている「バルボーザ・ロドリゲス並木道(Aléia Barbosa Rodrigues)」は、ブラジルの植物学者でリオデジャネイロ植物園の園長も務めたジョアン・バルボーザ・ロドリゲス(João Barbosa Rodrigues)の名を冠した750メートルのヤシの並木道です。
1890年の就任以来、リオデジャネイロ植物園の園長として務めたロドリゲスは、1872年から100年間続いた科学調査でアマゾンの密林調査に携わり、植物に関する数多くの著書を残しています。

植民地の大自然がもたらす恵みは、当時の欧米諸国にとって有力な資源でした。ブラジルの国名の由来でもある絶滅危惧種“パウ・ブラジル(Pau-Brasil)”も赤い高級染料が採れたため乱伐されました。リオデジャネイロ植物園の見どころのひとつです。

博物館や庭園など

ブラジル随一の植物学研究センターでもあるリオデジャネイロ植物園は、ブラジル100年の歴史をたどる12,000点のフォト・コレクションのほか、専門書や学位論文、雑誌まで109,000点が揃ったバルボサ・ロドリゲスのライブラリーコレクション、世界中から集められた11,000点の標本などが収蔵され、さまざまなワークショップも開かれています。
リオデジャネイロ植物園の開館200年にあたる2008年(平成20年)には、ブラジルの作曲家で「イパネマの娘(A Garota de Ipanema)」を世に送り出したボサ・ノヴァの創生者アントニオ・カルロス・ジョビン(Antônio Carlos Brasileiro de Almeida Jobim)の名に因んだ環境博物館「ジョビン・スペース(Jobim space)」もオープンしました。20世紀を代表するブラジル音楽の巨匠は、この植物園をこよなく愛し、熱心に支援したのだそうです。

いかがでしたか?

リオデジャネイロの植物園ジャルジン・ボタニコをご紹介しました。植物好きな人にはもちろん、世界的アーティストも多くのインスピレーションを受けたという人気のスポットです。リオデジャネイロへお出かけの際は参考になさってください。

基本情報

所在地:1008 - Jardim Botânico, Rio de Janeiro - RJ, 22460-030
TEL:+55 21 3874-1808
営業時間:8:00~17:00
料金:一般 R$ 15.00 5歳以下無料
定休日:なし
アクセス:Rua Pacheco Leão próximo ao 686下車

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